京都シネマで観ました「空気人形」です。

 “空気人形”・・・男性の性欲を満たすためにこの世に生まれたお人形のことです。
 そんな中身がカラッポのお人形が「心ドキドキ大」を持ってしまう、という、愛しくて切ないお話です。

 予告編を観ました。
 そこには、空気人形を人間の女性のように愛する男性が映っていました。
 
 監督は「誰も知らない」や「歩いても歩いても」の是枝裕和監督です。
 多分私は、是枝監督の作品でなければ、観に行かなかったかもしれません。(是枝監督の考え方など、好きなのです) 

 男性と女性では、きっとこの映像の受け止め方は違ったものになるような気もします。映画の本質の受け止め方は同じかもしれませんが・・・。

 ストーリーは・・・クローバー

 『レトロなアパートで秀雄(板尾創路)と暮らす空気人形(ペ・ドゥナ)に、ある日思いがけずに心が宿ってしまう。人形は持ち主が仕事に出かけるといそいそと身支度を整え、一人で街歩きを楽しむようになる。やがて彼女はレンタルビデオ店で働く純一(ARATA)にひそかな恋心を抱き、自分も彼と同じ店でアルバイトをすることに決めるが……。』(YAHOO映画より抜粋)

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 或る日、ふとしたことでお人形に穴が空き、そこから空気が抜けて、どんどんしぼんでゆくというシーンがある。

 それを助けようとした男性に息を吹き込まれ、空気人形の身体は元に戻ってゆく・・・。
 自分が想いを寄せる男性の息で、自分の身体も心も満たされてゆくのだ・・・。

 “空気人形”・・・それは、実は人形とさほど変わらずカラッポの私かもしれないし、あなたのことなのかもしれない・・・私はふとそんな風に感じた。

 私も誰かの息で満たされてみたい。
 そして私もいつか、誰かにあたたかな私の息を吹き込んでみたいな・・・。